どうすれば事態は改善するか。その明確なビジョンを人々に示すのがリーダーである。ルーズベルトも、チャーチルも、レーガンも、みんなそうだった。それに対し、どうでもいいような細かいことに時間を費やしているのが管理職である。管理職は、ものごとを複雑にすればよいと考えている。そうすればひとよりも頭がよくみえると勘違いしている。これでは、部下は絶対に発奮しない。わたしは、管理を連想させるものがすべて大嫌いである。部下をコントロールし、抑えこむ。必要な情報を与えない。報告書作成などのつまらない仕事で部下の時間を無駄にする。部下にまとわりついて監視する。これが管理である。管理をして、部下に自信を植え付けることはできない。 by ジャック・ウェルチ | アメリカ留学〜籠城戦から野戦へと 2002年5月21日(火曜日) : : コメント数(5) 更新が遅れると言っておきながら、帰国セールの予想外の好評により余裕がでてきたので今まで通り更新。今日は、友人のヨシフミと、『アメリカでしか体験できないこと』を話しました。 アメリカでしか体験できないことは、多いようで少ない。映画制作だって、日本で学べる。インターネット学習が本格化してくれば、日本にいながらにしてMBAでも、映画ビジネスでも勉強できるようになるね。でも、アメリカでしか経験できない貴重な体験ってのも、やっぱりあるんだと思う。 今日、ヨシフミと話したことの中で この2つの文を見て、みんなはフ―ンって思うかもしれないね。ただ、留学を経験した人間は、フ―ンとは流せないほどずっしり重い体験なのさ。 日本人の多くは、他のアジアの国々(韓国や中国など)に、確実に優越感を持っている。それは差別とかそういうものではない。何気ない優越感とでもいえるかな?とにかく、意味不明な優越感さ。例を出すまでもなく、それは感じ取れると思う。 でも、その優越感をアメリカ留学は確実に削ぎ落としてくれると思う。結局アメリカにきたら、韓国人も中国人も日本人も、やっぱりアジア人。そしてそういう扱いを受ける。特にLAでは留学生なんてちっとも珍しくないし、日本人に興味がある人間なんて、ほんの一握りさ。さらに映画ビジネスなんて勉強してみなよ。だ〜れも日本の映画産業になんか興味ない。日本はタダのバイヤーさ。映画を売るために存在するだけの、ただの金持ち国家なのさ。 日本は他のアジア諸国とは違うんだって(無)意識の優越感は確実に崩れ去る。ちょっと説明が下手だけど、この優越感の排除が俺っちにはなんとも心地よい。心地よいかどうかは分からないけど、留学生の多くはこの優越感を幸運にも失うことができる。そしてこれは、観光や一時滞在では経験できないものだと思う。これから留学する人にはこう言いたいね。『アメリカでは、あなたが日本人であることに一切の価値はない。価値を見とめてもらえるのは、レッテルを剥がされた実力だけだ』ってね。イチローは日本人で実力があるから認められているわけじゃない。ただ実力があるからさ。ソニーの出井会長は日本人だから高く評価されているわけじゃない。どでかい企業の経営者だからさ。このレッテル剥がされ体験をすると、何の結果も残していない自分が抱いていた、韓国人や中国人に対する妙な優越感を、本当に羞じる気持ちで一杯さ。アメリカにくれば、日本人はただの黄色人種でしかない。 さらに『日本人はアメリカに来ればマイノリティーだ』ってことも、本当に肌で感じる。誰も友人のいない国で、言葉もろくすっぽ話せない新しい留学生。マックにいけば、『ハァ?わるいけど他のお客さんに邪魔だからどいてて』なんて言われたこともある。ドライブスルーなんて怖くて出来やしなかった初期の俺っち。とりあえず、アメリカで英語を使った意思疎通ができないマイノリティーは、市民権を獲得できていないようなもんさ。肩身が狭い思いもし、レストランで注文するのでさえ気を使う。言語的マイノリティーの問題だけど、これは本当にキツイ。いや、マジでキツイ。外国人がまだ珍しい日本、しかも外国人に英語で話しかけてあげる心優しき日本人とは違う。アメリカは英語が喋れないと助け舟さえ出してくれない国なんだ。 もちろん、差別的扱いをされることもある。俺っちはこれといった差別を感じたことは少ないけど、やっぱり差別されるみたいだ。特に頭のお堅い大学教授なんかは、差別する人も多いと聞く。そういえば、黒人の友達と二人で、間違って(?)白人しかいないバーに入ったことがある。あの時の客の視線は怖かった。『なんか違う奴らが来たぜ』って感じがバー全体を覆ってたよ。日本人の友達だけで、白人しかいないレストランに入った時は、『…(ヒソヒソ)…Jap…(ひそひそ)…』ってのも聞いたな。嫌な気分さ。この嫌な気分を感じている在日外国人の方が多くいるんだろうなって思うと、やるせない気分になる。 ほとんどの日本人は、海外旅行をすることはあれど、海外で生活することをせず人生を終えるんだろう。そして、実はそれこそ凄く幸せなことだ。何が嬉しくて強固な城の中から飛び出して野戦に臨む必要がある?日本人が一番もてはやされるのは紛れもなく日本だし、そこから出なくていいならば出る必要もない。 でも、城で戦わずに野戦に出たい人がいるなら、用心したほうがいい。野戦に出た瞬間に、城の防御能力は使えない。高い場所から矢を放っていればいい闘いではない。外にでた瞬間、刀と刀の闘いだ。刀を持たずに闘いに出かける奴もいる。そしてその場では、強い者や策を持つ者が勝つ。そんな危険な野戦だけど、城の闘いとは違った技術、能力、経験、そして強さを得ることもできるかもしれない。総大将の首を掻っさらうことができるかもしれない。 留学は野戦、英語は刀。そして、野戦で掻っさらった総大将の首ってのは、実は、今回書いた2つの貴重な体験なのかもしれないね。 |
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