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by ルソー

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凄い映画プロデューサーに会った!
2001年6月 7日(水曜日) : : コメント数(4)

今日、俺っちはカリフォルニア州のカルバーシティーという所にあるソニーピクチャーズエンターテイメントに行ってきました。SPEに来るのは今回で2回目です。

1回目はエンターテイメント弁護士の事務所設立パーティーに呼ばれた時のこと。ケリークラブという凄腕の弁護士が自分の法律事務所を設立なさって、そのパーティーに呼ばれたんです。ケリーさんは今はスピルバーグの映画の弁護士をやっているくらい超凄い人なのです。

ソニーピクチャーズのスタジオの中はもちろん働いている人と許可を貰った人しか入れないけれど、今日、俺っちはあるアニメーションプロデューサーに会いに行くことができたんだ!だから特別に入れたのさ。

その人は Ken Tsumura さん。ディズニーで働いて、ワーナーブラザーズで働いて、ドリームワークスで働いて、今はソニーピクチャーズで働いている日系人のお兄さんです。ヘッドハンティングされまくりの若き敏腕プロデューサーと言ったところかな?『くまのプーさん』、『プリンスオブエジプト』、そしてアメリカでは誰もが知っている『シンプソンズ』とかをプロデューサーとして、アソ−シエイトプロデューサーとして作ったんだ。凄いね。

ケンさんも日本語を上手に話せるけど、今日はずっと英語でした。俺っちも一生懸命英語を話したよ。

俺っちはケンさんに、アニメーションプロデューサーになりたいこと。そして子供達に夢を与えたいこと。アニメーションを通じて次の世代の子供達にメッセージを残したい、って告げました。いっぱい、いーっぱい質問しました。お昼ご飯を食べながらケンさんは色々お話してくれました。

ケンさん『アメリカでは映画は一大産業なんだ。車を作るのや電化製品を作っている産業と同じ地位にあるんだよ。日本は“娯楽産業”って甘く見られているけどね。日本の映画業界にどれだけの凄い人間がいる?アメリカでは他の産業と同様、一流のブレインが集まっているんだ。ここがまず大きな違いさ。』

日本では映画産業自体、日陰産業かもしれない。それに関してまずその働く人の質をケンさんは指摘したんだね。やっぱり企業でもなんでも最終的には人という個に戻るんだね。

ケンさん『大友さんがドリームワークスに来たとき、やっぱりアニメーションを作るシステムの違いに驚いていたね。監督が二人もいてもしょうがない!って言ってたよ。僕は“じゃぁ、まず見てみて下さい”って言ったんだ。現場を見た後、大友さんは納得してたよ。プロペラ機を作るんですか?ジャンボジェットを作るんですか?プロペラ機は1人でも作れるかもしれないけど、ジャンボジェットは大勢の協力がないと作れないんです、ってね。アメリカで働く事をオファーしたけど、やっぱり日本がいいって帰っちゃったけどね。』

大友克弘監督といえば、あの有名な『アキラ』を作った人だね。

にっち君『アニメーション・プロデューサーの仕事ってなんですか?』

ケンさん『僕はメジャースタジオで働いているから投資家を集めたりする事はしないね。プロデューサーはマネージャー、指揮者、リーダー、そしてチアリーダー。普通の映画と違って2年以上かかる製作行程だ。アニメーターや他のクルーたちのモチベーションを保たせるのはプロデューサーの仕事だよ。そしてそれが君の仕事だ。』

ケンさんはタダの学生の俺っちを既にプロデューサー扱いしてくれたんだ。うれしい…。

ケンさん『映画以外のことに耳を傾けた方がいいよ。ビジネス書や、帝王学…。バスケットボールチームのロサンゼルスレイカースを3年間で変えた1人の人間。そしてベトナム戦争のあとのアメリカを救ったレーガン。彼らのマネージメント、そしてリーダーシップ。日本で言えば本田宗一郎さんとかかな?産業なんて関係ないさ。根本にあるのは同じなんだからね。』

ケンさんは俺っちが思っていたのと同じことを言っていました。俺っちも読んでいる本はそんな感じのが多い。

ケンさんはアメリカの有名大学USCの映画学科を卒業したけど、アニメーションは全く無知だったんだって。でも小さい時からディズニーで働きたい!って思ってたんだ。そして卒業後、ディズニーの雑用(手紙配りとか)から始まって、今凄いキャリアを進んでいるんだね。

俺っち『今の仕事・・・好きですか?』

ケン『愛してるよ(笑)。』

2時間くらい話したあと、アニメーションを製作している現場を案内してもらったんだよ。ケンさんは忙しかったので秘書の人が案内してくれました。いつもなら英語をあまり話したがらない俺っちが、今日はぺちゃくちゃぺちゃくちゃ、しかも1回も聞き返される事もなく全て通じたんだ!いっぱい、いーっぱい質問したのさ。

俺っちが驚いたのが、セル画がないこと。全て下絵をPCに取りこんで、そこで絵をつけて…。スタジオには同じようなキャプチャーの機材がどのデスクの上にも置かれていたよ。

俺っち『これいくらするんですか?』

秘書さん『うーん、150万円くらいじゃないかな?』

それともう1個驚いたのがあった。デイリー(その日に上がったアニメーション)を見せてもらったんだ。最初、俺っちは笑いながら見てたんだけど、ふと何かに気がついたみたい。

俺っち『…なんで声が入ってるんだ…!?』

秘書さん『ああ、声を先にとってしまうんだ。』

俺っち『出来る前から声を取るの?ストーリーボードだけの時から?だったら監督は作品に対してかなり鮮明なビジョンを持ってないと行けないんですね?』

秘書さん『そうだね。』

俺っち『普通の映画は脚本から機材や俳優やクルーの賃金計算とかで予算を割り出すけど、スターが必要ない、つまり、金がかかるところが普通の人件費と雑費だけのアニメーション映画はどうやって予算を設定するの?』

秘書さん『時間制だね。時間で区切って、1時間いくらかかるか、って感じ』

約4時間くらいもソニーピクチャーズで過ごしました。俺っちはいつにもましてよく喋ったね。こんなに英語がはなせる人間だとは思わなかったよ。バイリンガル・ニッチの誕生だな。

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